角川グループで文庫の粗利の6割がライトノベルは本当か?

http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/5824599a6ee002637842cdba1795e21f/
東洋経済に非常に興味深い記事が載っていました。

出版の粗利の6割近くを文庫が稼ぎ、さらにライトノベルが文庫の粗利の6割を上げる。

今までこのような記事は出たことが見たことがないですし、ソースについても明記がないので、ひねくれ者の自分としては信用することができず、ちょっと調べてみました。
今回、ライトノベルの定義はKADOKAWAオフィシャルサイトを参考にして、レーベル単位で判断して、BLやTRPGも含めます。すると、ライトノベルレーベルは、角川スニーカー文庫角川ルビー文庫角川ビーンズ文庫,ドラゴンブック,富士見ファンタジア文庫富士見ミステリー文庫電撃文庫電撃ゲーム文庫,B-PRINCE文庫,ファミ通文庫,B's-LOG文庫の11レーベルに対し、それ以外は角川文庫,角川ホラー文庫角川ソフィア文庫,魔法のiらんど文庫の4レーベルしかありません。2006〜2008年の刊行点数は次の通り。

2006年 2007年 2008年
角川文庫 223 225 267
角川ホラー文庫 24 19 25
角川ソフィア文庫 19 31 36
魔法のiらんど文庫 9 51
一般合計 266 284 379
角川スニーカー文庫 82 69 73
角川ルビー文庫 53 52 60
角川ビーンズ文庫 49 51 58
ドラゴンブック 24 28 28
富士見ファンタジア文庫 96 109 113
富士見ミステリー文庫 47 24 9
電撃文庫 161 156 164
電撃ゲーム文庫 10 6 5
B-PRINCE文庫 40
ファミ通文庫 93 89 92
B's-LOG文庫 12 52 60
ライトノベル合計 627 636 702
総計 893 920 1081
ライトノベル/総計 (%) 70.2 69.1 64.9

こうしてみると、刊行点数はライトノベルは文庫全体の6割を超えているので、粗利が6割を超えても不思議なとことはいえなさそうです。

余談

ついでに、オリコンでランクインされた部数をチェックしてみました。期間は2008年4月〜2009年3月です。すると、ライトノベルは約313万部,一般は約335万部となってました。ランク外のところで逆転するのでしょうか?