個人的ライトノベル10大ニュース(2024年)

今年もそろそろ終わりなんで、今年あった出来事を振り返ってみました。 今回も新刊情報サイトの管理人としての視点でまとめました。

KADOKAWAサイバー攻撃、レーベル公式サイトも閲覧不可に

6月、KADOKAWAが大規模なサイバー攻撃を受け、その影響でレーベルサイトも閲覧できなくなりました。既に半年以上経っているにも関わらず、KADOKAWAの小説系のレーベルサイトで復旧しているのは、電撃文庫・電撃の新文芸のみのようです。その電撃文庫でも、電撃大賞のページは閲覧できません。早々の復旧を望みます。

KADOKAWAの関連会社より、新たなラノベレーベル創刊

ブシロードより、ブシロードノベルが創刊しました。関連会社のため、サイバー攻撃の影響は受けず、サイトは無事でした。

with stories、初のライト文芸・単行本レーベル創刊

飛鳥新社より、初の単行本のライト文芸が創刊となりました。ただ、このレーベルがやっかいなのが公式サイトを含め、ほとんどの書籍情報を見ても出てこないところです。確認方法としては、表紙に「with stories」の文字があるか、e-honセブンネットショッピングで検索するかです。

TOブックス、月に4回刊行

通常、多くのラノベレーベルの発売日はほぼ決まっている(例外:星海社FICTIONS、JUMP j BOOKS)のですが、TOブックスは1日・10日・15日・20日と4回に増えました。発売日を複数に設定して、売上的にどうなっているのか知りたいところです。

ヒーロー文庫の公式サイトの更新が滞る

新刊を調べるのに公式サイトを確認することがありますが、ヒーロー文庫の公式サイトの更新の滞りが目立ちます。今までは新刊の発売の2,3週間前にはサイトを更新していたのですが、今年はサイトに新刊が登録されない作品も多くなっています。「薬屋のひとりごと」の大ヒットの影響で手が回らなくなったのかもしれません。

涼宮ハルヒの直観」の角川文庫版が大幅値上げ

通常、ラノベ文庫レーベルから一般文庫レーベルで新装版を出す場合、本体価格は約すなります。「涼宮ハルヒ」も今まではスニーカー文庫版より角川文庫版の方が安いです。ただ、今回の「涼宮ハルヒの直観」はスニーカー文庫版は792円なのに対し、角川文庫版は1,012円と高くなっています。物価高騰の影響でしょうか?

ようこそ実力至上主義の教室へ」、電子書籍版は1週間遅れに

現在、多くのラノベは紙書籍と電子書籍は発売日が同じとなっていますが(講談社ラノベ文庫モンスター文庫などは電子書籍が2日ほど早い)、「ようこそ実力至上主義の教室へ」のみ、今年刊行分から電子書籍は紙書籍から1週間遅れになっています。何のために遅らせているかは不明です。

「世界でいちばん透きとおった物語」、続編は電子書籍版あり

昨年、話題となった「世界でいちばん透きとおった物語」の続編が来年2月に刊行予定です。その続編は既に電子書籍版は予約可能となっています。とすると、電子書籍は1巻が出ないのに2巻が出るという変わった状況となっています。

同一タイトルが続刊

(去年取り上げるべきだったのですが、忘れてたので)ラノベも色々なタイトルの作品がありますが、同じタイトルとなることはほどんどありません。ですが昨年「悪役令嬢の矜持」というタイトルで(さすがに副題は別)、SQEXノベルとレジーナブックスより刊行されました。で、今年、どちらも続刊が刊行されました。

イラスト交代作品が相次いでアニメ化

イラストレーターの景さんがイラストを担当していて、途中で交代した「魔導具師ダリヤはうつむかない」、「現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変」が共にアニメ化です。なかなか珍しいケースです。なお、他のイラストから景さんに交代後、アニメ化となった「うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。」もあり、アニメと縁があるのかないのかよく分かりません。

番外

新書サイズ(ノベルス版)がそろそろ終焉?

これはBLに関してですが、新書サイズで刊行しているBLレーベルはビーボーイノベルズ・クロスノベルス・リンクスロマンスがありますが、クロスノベルスは新シリーズは四六版に、リンクスロマンスは四六版のリンクスロマンスノベルに、ビーボーイノベルズは刊行がほとんどなく四六版の作品だらけになって、新書サイズはなくなりそうな状況です。なお、ラノベの場合、新書サイズは JUMP j BOOKS があり、コミックとサイズを合わせる方針のようで、当分は続きそうです。