今年もそろそろ終わりなんで、今年あった出来事を振り返ってみました。 今回も新刊情報サイトの管理人としての視点でまとめました。
「LINEノベル」開始
LINEは、小説・ラノベのスマートフォンアプリ「LINEノベル」をリリースし、新レーベルLINE文庫・LINE文庫エッジを創刊しました。LINEノベルでは講談社、新潮社、など各社が連携し、書籍化オファーの情報を共有して各社がオファーするか選択でき、投稿者は出版社を選択できるとのことですが、現時点では他社からオファーがあったかの情報は把握していないので、上手くいくか注目しています。
コバルト文庫休刊
女性向けレーベルの老舗、コバルト文庫が紙での刊行が止まり、電子書籍に移行しています。紙ではもう出さないのでしょうか?
宝島社の電子書籍参入
出版社の方針として宝島社は電子書籍を出していませんでしたが、ついに解禁となりました。異世界居酒屋「のぶ」や魔法少女育成計画も電子書籍化しました。他にフリーダムノベルも電子書籍を配信開始しています(こちらは配信開始1週間後に本の品質に問題が見つかり、1ヶ月ほど販売を中止していましたが)。これで電子書籍化していない主要レーベルは星海社FICTIONSぐらいとなりました。
電子書籍が紙書籍と同時発売
電子書籍の発売日に関してですが、以前はKADOKAWAの電子書籍はBOOK☆WALKER以外では1ヶ月遅れだったり、ガガガ文庫・ヒーロー文庫などの電子書籍が紙書籍の1週間遅れだったりしたのが、多くのレーベルが同時発売となりました。まだ発売日を遅らせているのはアルファポリス全般、ツギクルブックスなどがあります。
紙書籍で実質割引販売
紙の本は新刊は割引できないのですが、「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる1・2巻スペシャルパック」は1,2巻をセットで1巻分よりも安い1,000円(+税)で発売しました。この試みは初だと思うのですが、同じレーベルで1月アニメ開始の「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」では行っていないので、上手くいかなかったのでしょうか。
単行本の値上げ傾向
単行本の価格は文庫と違い、多くのレーベルで1,200円(+税)となっていて、多少ページ数が違っても変わらないことが多いです。ですが、今年創刊の電撃の新文芸・ドラゴンノベルスは1,300円(+税)となっていて、既存のレーベルでも高くなっていることが目につくようになりました。そろそろ基準の価格を上げないと厳しくなっているのかもしれません。
コミカライズ活発化
コミックも異世界ものが人気で、コミカライズ作品が増えています。昨年はコミカライズの刊行点数がだいたい月50点ぐらいだったのが、最近では月100点近くなることもあります。ただ、原作の方が刊行が止まっていてコミックの方が出続けるといった作品もあり、微妙な気分となります。
今年も多くレーベルが創刊、しかし・・・
今年も多くレーベルが創刊がしました。しかし、例年と異なり、刊行ペースが安定しないレーベルも多いです。マグネットマクロリンクに至っては、刊行休止となっていまいました。アークライトノベルスは発売延期が重なり、2ヶ月刊行がなく、刊行が続けられるか不安です。聖書のライトノベルとして話題となった聖書ラノベ新人賞も第3回は開催されていないようで、レーベル創刊する様子はありません。
レーベルの休刊が目立つ
今年は上記で挙げたコバルト文庫・マグネットマクロリンク以外にも休刊となったレーベルが多く出ています。出版状況は厳しいようです。
●休刊を発表したレーベル
・マグネットマクロリンク
・プラチナ文庫(BL)
●休刊と思われるレーベル
・ノベルゼロ
・プライムノベルス
・L-エンタメ小説
・ウィングスノヴェル
・ガッシュ文庫(BL)
KADOKAWAの各レーベルサイトの共通化
KADOKAWAの各レーベルサイトにおいて、個別ページのURLはバラバラでしたが、現在はほとんどのレーベルで共通化(https://○○○○○/products/xxxxx.html)されています。作品IDの部分はKADOKAWA公式と同じものとなっていて、個人的にはチェックしやすくなりました。共通化されていないのは、休館していると思われるレーベルを除くと、ファミ通文庫とMFブックスがあります。ファミ通文庫は既刊部分の置き換えができないため、MFブックスはフロンティアワークスと共同のため、変更しづらいと考えられます。ただ、ブランド(アスキー・メディアワークス、富士見書房、メディアファクトリー、など)の公式サイトがなくなったのはちょっと別情報を得にくくなったので残念です。(エンターブレインの公式サイトは残っていますが、更新は止まっています。)
その他
・京都アニメーション放火
・十二国記、新作発売